網膜色素変性(RP)患者群と健康な対照群の血液、前房水及びサンプルを用いて酸化ストレスマーカーの解析を行った。黄斑部病変を伴う重度の網膜変性群では軽度の網膜変性群と比較して血清スーパーオキシドジスムターゼ(SOD3)活性は有意に低下していた。また、末梢血中の単球を解析して臨床所見との相関性を評価した。RP患者では末梢血中のintermediate monocytes(CD14++CD16+)が有意に増加しており、黄斑部の網膜感度の低下と相関関係があった。したがって、血清SOD3活性はRPの重症度に関与していること、末梢血中の単球の活性化はRPにおける錐体細胞死に重要であることを明らかにした。
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