研究課題/領域番号 |
19K18902
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
福井 正樹 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30464978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | BMP7 / 角膜 |
研究実績の概要 |
2022年度もCOVIDー19感染の影響を受け、実験の進行が予定通り進めなかった。また、当初実験予定であった慶應義塾大学での慢性移植片対宿主病マウスモデルの作成が困難となり、自施設での研究を遂行した。 本年度もアルカリ化学外傷モデルマウスを作成し、そのBone morphogenetic protein-7の発現の評価を試みた。昨年度開発した角膜上皮細胞のみ回収して解析を行う方法を用いてアルカリ化学外傷モデルマウスの角膜上皮細胞からのmRNA抽出を検討したところ、安定して採取が行えるようになった。その上でreal time PCR解析を行った。アルカリ化学外傷眼では対照群である非アルカリ化学外傷眼である僚眼に比べ、Bone morphogenetic protein-7のmessenger RNA発現量が0.391倍(t検定 p=0.011)と有意に低下していた。これを裏付けるために角膜組織におけるBone morphogenetic protein-7の免疫染色による証明を行ったが、凍結切片での免疫染色性が悪く、十分な根拠となっていない。 2023年度に免疫染色法を条件検討し、組織学検討によるBone morphogenetic protein-7の発現の証明を行っていきたい。この証明がされると、角膜輪部機能不全における上皮間葉転換の関与、またそこに注目した間葉上皮転換を利用した治療法の確立につながると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19感染流行に伴い、予定の研究が遂行できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
現在もCOVID-19感染の流行が続き、慢性移植片対宿主病モデルマウス作成を慶應義塾大学で行うのが困難である。したがって、研究課題からそれることにはなるが、野生型マウスのアルカリ化学外傷マウスモデル角膜でのBone morphogenetic protein-7のmRNA発現量を評価できたことを踏まえ、免疫染色による組織学検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染に伴う研究進行の制限ならびに研究機関の移動が困難に伴う使用機器の制限があり、予定の研究が進められなかった。 1年間の研究機関延長を申請し、本研究の主目的であるBMP7の作用を検討するために免疫染色によるタンパク発現の変化を検討する。
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