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2019 年度 実施状況報告書

慢性創傷に対するb-FGF遺伝子搭載センダイウイルスを用いた遺伝子治療の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K18904
研究機関千葉大学

研究代表者

緒方 英之  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (60646024)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード慢性創傷モデル / センダイウイルス / b-FGF
研究実績の概要

本研究の目的は慢性創傷に対する新たな局所療法として、ウイルスベクターを用いた遺伝子治療の有効性を明らかにすることである。
そのため、われわれはb-FGF遺伝子を搭載したセンダイウイルスベクター(以下SeV-FGF-2)を用いた遺伝子治療に着目した。下肢慢性動脈閉塞疾患患者に対するSeV-FGF-2を用いた遺伝子治療は臨床試験の段階まで進行し、歩行距離や安静時疼痛の改善が得られるなどと、有用性が示唆されている。
しかし、これまでの研究は下肢の骨格筋に投与し血管新生を促進させることが目的であり、創傷に直接投与してその治癒を促進させる効果はまだ検証されていない。
そこでわれわれは慢性創傷に直接SeV-FGF-2を投与し、局所の細胞から持続的にb-FGFを産生させることで創傷治癒の促進効果が得られると考え、本研究の立案に至った。
本研究では2型糖尿病モデルであるdb/dbマウスを使用する。創収縮を抑制することでより人間に近い創傷治癒過程を観察できるGalianoらの報告に従った慢性創傷モデルを使用する。マウスの背部に作成された潰瘍にベクターを投与し、肉眼的な創治癒経過を観察し、さらに組織学的評価や分子生物学的評価を行い、コントロール群との比較をする。
本研究において有効な実験結果を得るためには安定した品質を確保した慢性創傷モデルの作成が必要となる。本年度は、まず準備実験としてマウスの慢性創傷モデル作成のための手技の獲得を目指し、必要となる各種文献の収集と、物品の調査に関する情報収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

人事異動に伴い、研究責任者の、臨床での業務量が著しく増加し研究を遂行する十分な時間を確保できなかった。

今後の研究の推進方策

臨床業務の調整を行い、研究に対するエフォート量を増やす。まずは慢性創傷モデルの確立を早急に進める。その後、実際に遺伝子組み換えセンダイウイルスを使用した実験に移行していく。

次年度使用額が生じた理由

本年度は研究の進捗が著しく遅れてしまい、次年度に研究内容を繰り越していく必要が生じたため。

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公開日: 2021-01-27  

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