• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

創傷治癒におけるIL-11/JAK/STAT3 axisを介した新規治療の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 19K18914
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

加藤 達也  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60641321)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード創傷治癒 / 皮膚持続的張力付加モデル / IL-11
研究実績の概要

平成31年度の計画
A.メカニカルストレスによるIL-11の発現 本研究では骨延長術のデバイスを使用した皮膚持続的張力付加モデルを使用する。一定期間経過後に組織を回収し免疫染色及びPCRによる解析を行う。またメカニカルストレスの強度を変えることによる変化や、TGF-β1の発現についても分析を行う。さらに細胞種ごとに解析を行う。
B.IL-11による発現タンパク質と創傷治癒 心臓の創傷治癒過程においてIL-11は遺伝子発現よりも、その後のメッセンジャーRNAの安定化等を介してタンパク質レベルの量を変動させることにより線維化に寄与するメカニズムが提唱されている。創傷治癒とIL-11との関連を詳細に解析する。またIL-11はIL-6ファミリーに分類されており、IL-6が受容体コンポーネントのgp130を介してJAK/STAT3を活性化し様々な遺伝子の転写を制御していることが知られているが、近年、JAK/STAT3以外の経路としてマウス腸上皮細胞においてSrc/Yesの相互作用によりYAPを活性化して遺伝子の転写を活性化する経路が報告された(Tanigchi,et.al,Nature,2015)。この経路により組織再生が活性化すると報告されており、皮膚の創傷治癒においてIL-11がもこの経路を経ている可能性があると考え、その可能性について解析を加える。
皮膚持続的張力付加モデルマウスを使用しメカニカルストレスに対するIL-11の変化について解析を進めている。また次年度予定していた浸透圧ポンプ(alzet)を使用したIL-11シグナル増強実験を行い解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

皮膚持続的張力付加マウスの予定外の死亡、細胞のコンタミネーションなどにより予定通りに実験がすすまなかった。また新型コロナウイルスの影響により、研究の停止が余儀なくされている影響もある。

今後の研究の推進方策

皮膚持続的張力マウスに加え、細胞レベルでもIL-11の付加や抗IL-11RA(受容体α鎖)に対する抗体を付加を行い更なる解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

計画よりも研究が遅れているため、次年度使用額が生じた。遅れた分次年度に使用する予定である。

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi