研究課題/領域番号 |
19K18925
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
御任 大輔 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (80746412)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インドシアニングリーン / 蛍光造影法 / リンパ浮腫 / リンパ管静脈吻合術 / デジタル手術用顕微鏡 |
研究実績の概要 |
本年度は昨年度までに構築したヒト脈管およびヒト皮弁を模したラットモデルのさらなる最適化を目的として、①極低速(0.01ml/hr以下の注入)での薬剤投与のための機器開発、②作成皮弁の位置と主栄養血管茎のdesignの見直し、③作成皮弁と薬剤投与血管の配置、④インドシアニングリーン投与後のラット軟部組織内の残留時間/wash out time、⑤メチルコバラミンなどのインドシアニングリーン以外の蛍光子の造影効果についての検討を行った。 また並行してリンパ管静脈吻合における、手術用実体顕微鏡に組み込むICG造影装置の出力とリンパ管の検出に関しての検討を行い、今まで造影されていなかった深部リンパ管系の同定に有用であること、吻合リンパ管の候補となりえることを報告した。 さらにラット皮弁観察の研究で副次的に開発を行っていた微細構造を観察するための手段としての高倍率の光学素子について、術者と助手が独立して関心領域を設定できるデジタル手術用顕微鏡と、その操作性に関する機器開発の特許を申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画に照らし合わせ、本年度における予定研究は順調に遂行されているものと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
得られたデータからラット皮弁内の三次元再構築を行う。 また作成した皮弁の生着域、壊死域、その境界域それぞれの領 域における従来の皮膚色調など皮弁の肉眼的変化の観察とともに、ICG静注、および作成した皮弁モデルのICG造影を繰り返し、ICGによる造影域と、実際の壊死範囲におけるこれらの関係性について検討を行う。 さらに蛍光造影法のインドシアニングリーン以外の蛍光子による離床応用についても検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画・内容の見直しによって、当初予定よりも経費を削減することができたため。
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