研究実績の概要 |
本年度はseptoclastにおけるE-FABPとA-FABP発現バランスをin vitroの様々な条件下で遺伝子発現とタンパク定量により解析することを試みた。その結果、セルソーティングによるseptoclastの単離の可能性を見出した。 Septoclastのセルソーティングの指標となる細胞表面マーカーとして、先行研究においてseptoclastがペリサイトマーカーであるplatelet-derived growth factor receptor (PDGFR) βを発現していることを既に見出していた(Bando Y et.al. Histochem. Cell Biol. (2018) 149:645-654)。Septoclastをペリサイトから分離してソーティングするためにはそれらを区別する細胞表面マーカーが必要であるが、septoclastには発現しペリサイトには発現しない細胞表面マーカーとしてIntegrin α2をマウスを用いた免疫組織化学的手法により見出した。これにより、骨端板軟骨組織からseptoclastを単離してソーティングできる可能性が示唆された。この結果は日本解剖学会第109回関東支部学術集会(2021年9月)、第63回歯科基礎医学会学術大会(2021年10月)、第127回日本解剖学会総会・全国学術集会(2022年3月)において発表した。 また、本研究課題の成果を含むレビューがJournal of Oral Bioscience誌に掲載された” Septoclasts expressing epidermal fatty acid-binding protein (E-FABP, FABP5) in endochondral ossification” (BandoY et al. J Oral Biosci. 2022;64(1):18-25)。
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