唾液は口腔機能において歯や口腔粘膜の保護、食塊形成、消化吸収、抗菌作用や緩衝作用など重要な機能を有する体液であり、日中に増加し、夜間に減少をするサーカディアンリズムを有する。本研究の目的は顎下腺の末梢時計機構とイオンチャネルに着目し、唾液分泌のサーカディアンリズム形成メカニズムを解明することである。本研究の成果により唾液腺の末梢時計の存在と唾液分泌に関与するイオンチャネルが時計遺伝子により制御を受けていることが示唆された。また、顎下腺細胞株をベースとしたレポーターアッセイ系を構築し、唾液腺の末梢時計リズムに影響を与える因子の検索が可能となった。
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