口腔がん切除マージン部分においてp62やLC3A、LC3Bが蓄積している状態は、オートファジーの異常を意味し、口腔がんの局所再発が発生した場合、病理学的に正常と診断された正常粘膜上皮にもオートファジー異常が発生している可能性が高いことを明らかにした。また、口腔白板症の悪性化に関するバイオマーカーとしての p62 の臨床的実用化の可能性を示すとともに、p62核染色とp62凝集が認められた場合には、厳密な経過観察を必要とする知見を得た。そして、口腔がんにおいて著明に発現量が亢進しているがん促進型miRNAであるmiR-142-5pが、口腔がん細胞の浸潤・増殖に関与することを明らかにした。
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