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2020 年度 実施状況報告書

口腔の正常重層扁平上皮および扁平上皮癌の角化制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18973
研究機関松本歯科大学

研究代表者

嶋田 勝光  松本歯科大学, 歯学部, 助教 (10782120)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード角化
研究実績の概要

角化・分化度の異なる正常上皮および腫瘍性上皮を含むOTCコンパウンド包埋凍結検体からRNAを抽出後、シークエンス解析を行い、各種上皮間で発現に有意な差がみられる角化・分化マーカー遺伝子群の抽出およびマーカー遺伝子の制御に関わる転写因子の予想を行った。試料として、正常上皮では非角化を示す頬粘膜と舌側縁上皮と角化を示す口蓋と歯肉上皮、上皮内癌では角化傾向の乏しい全層置換型と角化傾向を示す表層分化型、扁平上皮癌では分化度の非常に高い疣贅癌、高分化型扁平上皮癌、中分化型扁平上皮癌を1症例ずつ用いた。正常上皮群および腫瘍性上皮を含む症例群のホルマリン固定パラフィン包埋検体(FFPE)からRNAの抽出を行い、シークエンス解析から得られた上位10遺伝子が、正常な角化および上皮性腫瘍の分化度を左右するマーカー遺伝子となるかを確認中である。現在、分化度の異なる2種類の口腔扁平上皮癌株の培養を行い、マーカー遺伝子の遺伝子導入に備えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

正常な口腔粘膜の上皮において、正常な分化を調べるため3次元培養が必須である。しかし、歯肉上皮の3次元培養は、表皮の培養と異なり、層化させる際の空気曝露における水分レベルの調整を要し、条件設定のため遅延が生じた。

今後の研究の推進方策

正常歯肉上皮細胞および口腔扁平上皮癌の培養細胞を用いて、マーカー遺伝子の導入を行い、角化および分化を制御可能か検討する。

次年度使用額が生じた理由

正常な口腔粘膜の上皮において、正常な分化を調べるため3次元培養が必須である。しかし、歯肉上皮の3次元培養は、表皮の培養と異なり、層化させる際の空気曝露における水分レベルの調整を要し、条件設定のため遅延が生じた。そのため、歯肉上皮の培養開始までの遅延が生じている。よって、培養に関連する試薬を含む次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Contribution of transglutaminases and their substrate proteins to the formation of cornified cell envelope in oral mucosal epithelium2021

    • 著者名/発表者名
      Roy Rita Rani、Shimada Katsumitsu、Murakami Satoshi、Hasegawa Hiromasa
    • 雑誌名

      European Journal of Oral Sciences

      巻: 129 ページ: -

    • DOI

      10.1111/eos.12760

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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