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2020 年度 実施状況報告書

歯周病菌感染がオートファジー制御異常を介して心肥大に与える影響とその機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18985
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

始平堂 由佳  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60791853)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード歯周病 / オートファジー
研究実績の概要

これまでの疫学研究より、歯周病と心血管疾患を始めとする全身疾患との関連が指摘されている。しかしその機序については未だ不明な点が多い。近年、細胞の新陳代謝を担う細胞内分解機構であるオートファジーの制御不全が様々なヒトの疾患の原因となっていることが明らかになってきた。オートファジーは細胞質成分を包み込んだオートファゴソームがリソソームと融合し、オートリソソームを形成することで包み込んだ内容物を分解する機構である。申請者はこれまでに歯周病原細菌が感染している梗塞心筋では心破裂が頻発し、その原因が心筋細胞におけるミトコンドリア選択的オートファジー(マイトファジー)の抑制にあることを報告している。これまでの研究成果より、オートファジーの制御異常が歯周病と心血管疾患の関わりを解明する鍵を握っているのではないかと考え、「歯周病原細菌の感染がオートファジー制御異常を介して心肥大に与える影響とその機序を解明すること」を目的に本研究を立案した。
本年度は歯周病原細菌の感染がオートファジー制御異常を起こす事実とその分子機序を解明し、日本循環器学会にて発表を行った。また歯周病原細菌を感染させた実験的モデルマウスにおいてもin vitroで明らかになった事柄と同等の傾向が見られることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は培養細胞を用いたin vitro実験、ならびに歯周病原細菌を感染させた実験的モデルマウスを用いたin vivo実験の両方において順調に結果を出せている。

今後の研究の推進方策

今後は遺伝子改変マウスを用い、in vitro実験の結果に基づいた仮説が正しいか検証していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

緊急事態宣言発令による研究中断期間があったため、当該助成金が生じた。
今後、遺伝子改変マウスを用いた実験を進める際に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Invasion of a periodontal pathogen, Porphyromonas gingivalis, in myocardium causes dysregulation of autophagic machinery through abrogating function of VAMP82020

    • 著者名/発表者名
      Yuka Shiheido-Watanabe, Yasuhiro Maejima, Natsuko Tamura, Shun Nakagama, Tetsuo Sasano
    • 学会等名
      第84回日本循環器学会学術集会
  • [学会発表] MLX Mutation is Associated with Aggravation of Periaortic Brown Adipose Tissue Inflammation-mediated Large Vessel Vasculitis in Mice.2020

    • 著者名/発表者名
      Natsuko Tamura, Yasuhiro Maejima, Yuka Watanabe, Shun Nakagama, Mitsuaki Isobe, Tetsuo Sasano.
    • 学会等名
      第84回日本循環器学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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