研究実績の概要 |
NiTiファイルを用いた、より精度の高い応力解析装置の作製のため、ファイル挿入角度を規定する装置の設置や、より低ノイズで測定可能なデータロガーの設置を行った。また、臨床使用時の動きを模した上下動運動を再現するため、ステージに対し一定荷重を加え根管形成が可能なように設定条件を確立した。一定荷重 による根管形成を行うために、エンジンに重りを付与し、自動根管形成装置のレール部分において改良を行う。さらに、その際の適切な荷重量や重りの位置、形 成方法についての条件や手技を確立することができた。本研究についてはすでに論文掲載されている (Maki, et.al. Materials, 2022, 2724)。 その後、NiTiファイルのモーターの回転様式と改良後の一定荷重を用いた根管形成装置のステージの上下動運動の連動を行うように改造を施し、モーターの回転 方向に適した術者の動きについての研究を行った。本研究についても、日本歯科保存学会2022年度春季学術大会(第156回)にて発表を行い、論文掲載されている (Omori, et.al. Materials, 2022, 6850)。 抜去歯を用いた根管形成も現在は可能になっており現在新たな研究が進行中である。また、過去の研究手法を参考にし、新規ニッケルチタンロータリーファイルの解析の研究も随時進行している。これによりより臨床状況に即した評価が可能になると考える。
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