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2020 年度 実績報告書

MMP-20ノックアウトマウスを用いた歯髄の硬組織形成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18995
研究機関大阪大学

研究代表者

岡本 基岐  大阪大学, 歯学研究科, 助教 (60755354)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード歯髄 / 第三象牙質
研究実績の概要

歯髄の創傷治癒機構はいまだに解明されておらず、現在、覆髄剤として用いられている薬剤はその治癒機転に基づいているものではない。研究代表者はこれまでに硬組織形成においてもMMP-20が重要な役割を担っている可能性を報告した。一方、これまでにMMP-20欠失マウスにおける報告は、エナメル質形成のみを対象としており、後天的に生じる反応象牙質や修復象牙質形成に関する報告はない。これはMMP-20はエナメル関連たんぱくの分解酵素として働きから、エナメル芽細胞における役割が検討してきたためである。しかし、象牙質基質内や象牙芽細胞においてもMMP-20の発現が認められることが明らかとなっていることから、MMP-20欠失マウスを用いた覆髄実験モデルで歯髄の硬組織形成機序の解明を試みた。
令和元年度では、マウスの窩洞形成モデルの確立を行った。
令和2年度では、MMP20ノックアウトマウスの窩洞形成モデルでの評価を行った。しかし、想定された結果と異なり、MMP20ノックアウトマウスにおいても、Wild typeと同様に、歯髄の創傷治癒および第三象牙質形成が認められた。そのため、実験計画に従い、これまでの実験結果より得られたmTOR阻害剤であるラパマイシンを投与する実験系に切り替え、mTOR経路が歯髄組織における役割を検討した。結果として、mTOR経路を阻害することで窩洞形成直下の第三象牙質形成阻害と歯根の成長が阻害される知見が得られた。さらにRNA-seqによる網羅的な遺伝子解析によりmTOR経路を阻害することで好組織に関係する複数の遺伝子発現が抑制されることから、第三象牙質形成に重要な役割を果たすと考えられる候補遺伝子を見いだすことができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] The role of mTOR signal on tertiary dentin formation. 98th General Session & Exhibition of the International Association for dental Research2020

    • 著者名/発表者名
      OKAMOTO motoki, TAKAHASHI Yusuke, MANAHIL S Ali, WATANABE Masakatsu, HAILING Huang, MATSUMOTO Sayako, KURIKI Nanako, PAUL Cooper, KOMICHI Shungo, HAYASHI Mikako
    • 学会等名
      98th General Session & Exhibition of the International Association for dental Research
    • 国際学会
  • [学会発表] Interaction analysis of protein S100A7 in dental pulp tissue.2020

    • 著者名/発表者名
      Masakatsu WATANABE, Motoki OKAMOTO, Huang HAILING, Sayako MATSUMOTO, Kiichi MORIYAMA, Yusuke TAKAHASHI, Mikako HAYASHI
    • 学会等名
      第68回国際歯科研究学会学術大会日本支部JADR.
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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