研究課題/領域番号 |
19K19026
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
米田 直道 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (80781640)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 感染根管治療 / バイオフィルム / 歯学 / ラット |
研究実績の概要 |
根尖性歯周炎の原因は根管内の細菌感染であるが、その難治化の原因の一つとして根尖孔外バイオフィルムの形成が挙げられている。マクロライド系抗生物質のアジスロマイシンは様々な細菌に対し、最小発育阻止濃度 (MIC) 以下の低濃度でバイオフィルム形成抑制や成熟バイオフィルム減少作用を有することが報告されている。本研究は、根尖孔外バイオフィルムおよび難治性根尖性歯周炎に対するアジスロマイシンの効果を in vivo にて明らかにすることを目的として、根尖孔外バイオフィルムを形成させたラット下顎第一臼歯にアジスロマイシンを根管内に貼薬後、アジスロマイシンの根尖孔外バイオフィルムへの効果を、マイクロCTによる根尖病変体積計測や根尖孔外バイオフィルムの微細形態学的観察および組織学的観察等を用いて評価することを計画したものである。 しかし、研究初年度にあたる2019年4月に本研究代表者が異動となり、実験の開始が遅くなった。また、動物用マイクロCTや走査型電子顕微鏡 (SEM)、動物固定台、治療用マイクロスコープ、根管治療機材などは本研究に必須の機材であるため、研究を完遂できるように必要な実験機材の使用準備を進めたが、世界的な感染症拡大によって他施設の機材使用が困難となり、さらに研究の遂行が遅れることとなった。ラットへの感染根管治療などの実験手技は本研究代表者の以前の研究により確立済みであり、その他の解析手法についても習熟しているため、実験機材などの準備が整えばスムーズに計画を遂行可能であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
職場の異動に伴い、研究環境が変化し、必要な実験機材・薬品等の準備や各種研究関連委員会の承認等の手続きが追加で必要となり、また、新型コロナ感染症の拡大や緊急事態宣言により、他施設の実験機材使用が困難な状況となったため。
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今後の研究の推進方策 |
可能な範囲で現在の所属研究機関で実験機材などの準備を行い、所属研究機関で実施困難な実験に関しては以前の所属研究機関で実施し、当初の研究計画を遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
職場の異動と新型コロナ感染症拡大の影響により、実験の開始と遂行が遅れたため、次年度使用額が生じた。 次年度に当初の計画どおりに使用する計画である。
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