研究課題
若手研究
計画していた研究の遂行が困難となったため、骨治癒の側面からの研究を行った。顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)は好中球の生存、増殖、分化を調節し、成熟した好中球の機能を活性化するが、骨リモデリングにも関与することが報告されており、本研究ではG-CSFの顎骨の治癒への影響を評価した。6週齢マウスにG-CSFを4日間腹腔内投与後、片側上顎第一臼歯を抜去し、その6日後に上顎骨を採取した。組織学的観察による評価を行ったところ、G-CSF投与により、抜歯窩の骨治癒の遅延が生じることが示された。
根尖性歯周炎
G-CSFの投与により、骨芽細胞や骨細胞は抑制され、造血幹細胞が放出される。これは骨リモデリング微小環境が破綻しており、これらを解明することは、骨リモデリングが低下した状態の病態解明や診断・治療の進歩に大きくつながると考えられる。