本研究では、ヒト歯肉上皮細胞株(Ca9-22 cell)および当研究室で樹立したマウス接合上皮細胞株(JE-1 cell)を用いて、酸化ストレス制御因子Nrf2が歯肉上皮細胞の細胞間接着装置に及ぼす影響を評価した。また、Nrf2誘導剤であるスルフォラファンが及ぼす影響についても検討した。 その結果、Ca9-22 cellにおいて、スルフォラファンはH2O2による酸化刺激後のNrf2核内移行量を促進し抗酸化作用を示す可能性が示唆された。また、スルフォラフファンは歯肉上皮細胞の細胞接着装置の一部の発現に影響を及ぼすことで上皮のバリア機能を維持する可能性が示唆された。
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