研究課題/領域番号 |
19K19041
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
藤巻 龍治 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90769332)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | EDTA / アルカリ性 / 根管洗浄剤 / 抗菌効果 / 脱灰 |
研究実績の概要 |
根管洗浄液として最も有効とされているNaClOは,単独では強力な有機質溶解作用を有するが,無機質に対しての有効性はなく,EDTAとの併用により無機質の溶解が可能となり,緊密な根管充填を可能にすることから,この2種類の洗浄液の併用法が根管洗浄法として推奨されている.しかしながら,これら2種類の洗浄液の併用法が十分に認知されていないことや操作の煩雑性,薬液飛散による軟組織障害や長時間使用による健全な根管象牙質の過脱灰化などを招くことが報告されており、術中の緊密なラバーダム防湿など安全面への配慮が重要である. 本研究では,難治性バイオフィルム分解効果を有する新規多機能性EDTAの開発を目的としヒト抜去歯根管モデルを用いた難治性バイオフィルム分解効果を有する新規多機能性EDTAの根管内清掃効果を行ない,根管象牙質における象牙細管の解析を行なう.また,根管洗浄に使うための安全性を評価することを目的として,難治性のバイオフィルム感染症に対する多機能性EDTA系根管洗浄剤のヒト歯肉線維芽細胞への影響を解析する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間の研究計画で予定している実験課題について順調に実験を進めているが 当初計画していたコントール群の検討必要があり、追加実験を行ったため
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今後の研究の推進方策 |
感染根管内から多く検出されるPorphyromonas gingivalisとPorphyromonas endodontalis,難治性根尖性歯周炎より検出されるEnterococcus faecalisと真菌であるCandida albicans に対する難治性バイオフィルム分解効果を有する新規多機能性EDTAの殺菌効果およびバイオフィルム形成阻害効果を評価し,口腔内細菌に対する有効性を明らかにし,根管象牙質を用いた根管充填時と支台築造時における残留根管洗浄液の影響を明らかにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により国際学会参加の取りやめのため一部繰越しとする。 次年度、国際学会参加および発表に対して使用予定
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