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2019 年度 実施状況報告書

PRP徐放化温度応答性高分子ゲルによる骨膜下バイオリアクター技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K19070
研究機関長崎大学

研究代表者

古賀 喬充  長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (50779428)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード歯槽骨再生
研究実績の概要

口腔外科領域では歯科インプラント治療の適応拡大に伴い、歯槽骨造成が必要となる症例が増加している。一般的に歯槽骨造成では骨補填材が用いられるが、手術侵襲を伴うことや、感染に対する抵抗性がないこと、骨誘導能を持ち合わせないことなどの問題がある。一方で、骨の治癒過程では骨髄由来間葉系幹細胞の遊走が重要だと考えられてきたが、骨膜にも骨幹細胞が豊富に存在しており、成熟した骨の修復では骨膜由来の骨幹細胞の方が強く関与していることが報告されている。骨膜由来の細胞に骨形成能力があることはこれまで多く報告されており、その能力を局所で効率的に活性化することができれば、従来の方法より簡便に骨再生を誘導することが可能となる。
本研究では局所投与可能なバイオマテリアルとして生体吸収性ゲルを用い、我々が独自に開発したフリーズドライPRP技術を応用することで、低侵襲で簡便な骨再生治療の確立を目的とした。
2019年度は、移植に適した生体吸収性ゲルの決定から、PRP添加生体吸収性ゲルによるin vivo骨再生能の評価までを実施計画としていた。生体吸収性ゲルには、生体内に存在するアミノ酸から構成され、生理的条件下でハイドロゲルとなるCorning PuraMatrix ペプチドハイドロゲルを用いることを決定し、PRPを均一に添加する工程まで完了した。これまでの工程にやや時間を要し、in vivoでの骨再生能の評価は次年度行う計画とした。
2020年度ではPRP添加Corning PuraMatrix ペプチドハイドロゲルをマウス頭蓋骨膜下に移植し骨再生能を評価する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度は、移植に適した生体吸収性ゲルの決定から、PRP添加生体吸収性ゲルによるin vivo骨再生能の評価までを実施計画としていた。生体吸収性ゲルには、生体内に存在するアミノ酸から構成され、生理的条件下でハイドロゲルとなるCorning PuraMatrix ペプチドハイドロゲルを用いることを決定し、PRPを均一に添加する工程まで完了した。これまでの工程にやや時間を要し、in vivoでの骨再生能の評価は次年度行う計画とした。

今後の研究の推進方策

2020年度ではPRP添加Corning PuraMatrix ペプチドハイドロゲルをマウス頭蓋骨膜下に移植し骨再生能を評価する。ゲルの注入では、まず生理食塩水を注入し十分に骨膜下のスペースを確保した後、ゲルを注入する。注入は注射針を用いて行い、最適なゲージ数や注入圧の検討を行う。PRPはフリーズドライ技術を用いて等倍、3倍、5倍など含有率を変化させ、生体吸収性ゲル単独をshamとして移植する。4週後、形態学的評価をマイクロCTで行い、組織学的評価をHE染色、von Kossa染色で行う。また、免疫学的評価としてTRAP染色、Osteocalcin免疫染色で骨形成の評価を行い、vWF、CD31免疫染色などで血管新生を評価する。

次年度使用額が生じた理由

研究計画に一部遅延が生じ、当初予定していたマウス頭蓋骨膜下への移植実験ができず、マウスの購入を見送ったため次年度使用額が生じた。
次年度、移植実験を行う予定のためマウス購入費に計上する。

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公開日: 2021-01-27  

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