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2021 年度 実施状況報告書

iPS細胞から象牙芽細胞への分化過程における制御機構の解明と歯牙再生への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K19074
研究機関東京歯科大学

研究代表者

木村 基善  東京歯科大学, 歯学部, 非常勤 (20822422)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード象牙芽細胞 / 古典的Wnt経路 / FGF / iPS細胞
研究実績の概要

歯原性上皮と間葉系組織の相互作用によって構成される歯において、帽状期移行する際に歯胚に形成されるエナメル結節が歯の形成の中心的な役割を果たしていることが知られている。成長因子の関与はわかっているものの、分化過程における制御メカニズムは詳細には明らかにされていない。また歯の再生に関する研究は添加するサイトカインの組合せ培養条件によってiPS細胞が歯原性細胞に分化することが報告されているが、臨床応用に向けては多くの解決すべき問題が残されている。
本研究ではこれまでの知見をもとに、間葉系細胞から象牙芽細胞への効率的な分化方法の検討とともに遺伝子発現解析により分化制御機構を明らかにし、分化したiPS細胞を用いた歯牙再生モデルの構築を目的とした。
本年度はDmp1-Cre-EGFPマウス由来iPS細胞由来間葉細胞を神経堤細胞へ分化させ歯原性上皮細胞株SF2と組合せ再生歯胚を作製し免疫不全マウスの腎被膜へ移植し歯胚の成長の確認を行った。
また、これまでの研究結果を 「The concurrent stimulation of Wnt and FGF8 signaling induce differentiation of dental mesenchymal cells into odontoblast-like cells」 をタイトルとして論文の執筆を行なった。論文は medical molecular morphology にてアクセプトされた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一部データについては査読付きの英語医学雑誌への論文アクセプトが達成できている。しかしDmp1-Cre-EGFPマウスiPS細胞由来の歯原性間葉系細胞と歯原性上皮細胞株SF2用いた再生歯胚を免疫不全マウスの腎被膜下移植後、歯胚が安定して成長しないことが確認できた。安定化を目指し、培養条件やサイトカインの組合わせの再検討を行なっており、当初の予定より遅れている。以上が、上記区分となる理由である。

今後の研究の推進方策

これまでに獲得したデータを本研究課題の達成に向けた解析および検討を行う。再生歯胚の安定化のための培養条件、サイトカイン組合わせの再検討を行う。研究対象である Wnt経路・FGFに加え、多方面に検索を行う。

次年度使用額が生じた理由

購入を予定していた薬剤および材料の購入費が少なく済んだため。
Dmp1-Cre-EGFPマウスiPS細胞由来の神経堤細胞と歯原性上皮細胞株SF2を用いた再生歯胚の成長が安定せず、これまでの培養条件を見直すこととし、購入済みの試薬を用いながら再検討を行なっていた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The concurrent stimulation of Wnt and FGF8 signaling induce differentiation of dental mesenchymal cells into odontoblast-like cells2021

    • 著者名/発表者名
      Kimura Motoyoshi、Saito Akiko、Onodera Shoko、Nakamura Takashi、Suematsu Makoto、Shintani Seikou、Azuma Toshifumi
    • 雑誌名

      Medical Molecular Morphology

      巻: 55 ページ: 8~19

    • DOI

      10.1007/s00795-021-00297-3

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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