研究課題
若手研究
本研究では、顎関節症のリスク因子の一つである覚醒時ブラキシズム(AB: Awake Bruxism)の発生と生体情報との相互関係を予測・検討した。被験者にウェアラブルタイプの身体生体信号計測プラットフォームを装着して日常生活を送ってもらい、左側咬筋の筋電図と心電図を同時に測定した。ABエピソード発生直前に心拍数は増加傾向を示したが、心拍変動のLF/HFは変化しなかった。本研究により、心拍数による覚醒時ブラキシズムの予測や発生機序の解明につながる知見が得られる可能性が示唆された。
補綴・理工系歯学
覚醒時ブラキシズム(AB: Awake Bruxism)発生と生体情報の相互関係を生理的な観点から網羅的に評価を行った報告は過去にない。生体情報の変化を評価することにより、ABと睡眠時ブラキシズム(SB:Sleep Bruxism)との関連性やリスク因子の評価も可能である。また生体情報からAB発生を予測できれば、ウェアラブル機器を用いてAB発生直前に顎関節症患者へリスクを通知できるため、AB是正のための認知行動療法のツールとして臨床に応用できる。