研究課題/領域番号 |
19K19105
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
榊 実加 (本田実加) 日本大学, 松戸歯学部, 専修医 (00800749)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 咬合違和感 / QST / GHQ |
研究実績の概要 |
客観的な診査所見には特に問題はないにもかかわらず、慢性的な咬合違和感を訴え、その改善を執拗に求める患者に遭遇することがある。咬合違和感の原因として精神疾患あるいは抹消から中枢神経系における情報伝達・情報処理機構があげられるが、診断方法が確立していない。したがって、咬合違和感を訴える患者に対する診断方法の確立は咬合違和感を訴える患者に対する補綴学診断および治療方法の確立に向けて有用であると考える。 本研究では、咬合違和感患者の原因を分類することを目的とし、定量的感覚検査(Quantitative Sensory Testing:QST)を用いて咬合違和感を訴える患者の違和感のある部位の歯肉および患側の咬筋の感覚機能を健常者と比較する。また、精神健康調査(General Health Questionnaire:GHQ)を用いた心理社会的因子を咬合違和感を有する患者と健常者で比較し客観的な定量化を目指す。令和元年度に日本大学松戸歯学部倫理審査委員会の審査を受け、研究実施の許可を得てデータ収集を開始した。令和4年度は、8名の健常者および2名咬合違和感を訴える患者の定量的感覚検査(Quantitative Sensory Testing:QST)と精神健康調査(General Health Questionnaire:GHQ)を用いた検査を行い、データ解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は人を対象とした研究であり、日本大学松戸歯学部付属病院に来院する患者さんにも協力いただくため、令和元年度に日本大学松戸歯学部倫理審査委員会の審査を受け、研究実施の許可を得てデータ収集を開始した。 令和2年度は、8名の健常者に対して、令和4年度には2名の咬合違和感患者に対し定量的感覚検査(Quantitative Sensory Testing:QST)と精神健康調査(General Health Questionnaire:GHQ)を用いた検査を行い、データ解析を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、さらに健常者の定量的感覚検査(Quantitative Sensory Testing:QST)と精神健康調査(General Health Questionnaire:GHQ)を用いた感覚検査を行うとともに、本研究に協力可能な咬合違和感を訴える患者を収集し検査の実施を進めていく。また、日本補綴歯科学会や日本口腔顔面痛学会に参加し、咬合違和感や類似した研究等についての知識を深める。さらに、データ収取後、データの解析を行い、学会での発表や論文作成を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定であった機材が予定より安価で購入できた。また、学会がオンラインでの開催になったため旅費を減らすことができた。また、2022年9月から2023年3月まで育休取得のため研究を一時中断していた。復帰後は、データの記入や整理等に使用する文具等や学会参加などに充てる予定である。
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