補綴歯科治療において、咀嚼筋筋・筋膜痛を起因とした口腔顔面領域に生じる関連痛は診断をより困難なものとする。その口腔内の疼痛に対する検査および診断は非常に重要となるが、この咀嚼筋の筋・筋膜痛により生じる関連痛の発現機序は解明されておらず、またその検査方法も確立されていない。関連痛に関する検査方法の確立およびメカニズムの解明は、誤診や誤治療を防ぐためにも有用なものであり、臨床的意義は極めて高いものと考えられる。本研究では咀嚼筋から生じる関連痛の発現機序の一端を解明することを目的として、咬筋と側頭筋における加圧強度と加圧時間の相違が関連痛の発現頻度と発現部位に及ぼす影響を比較した。
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