咀嚼能力に影響する因子として、咬断能力において、咬合力が強く、咀嚼時間が長く、年齢が高い場合、有意に上昇する傾向を示したことから、学童期の小児は、歯列交換に伴う一時的な咀嚼能力の低下を、咀嚼時間が長くなるような食事を実施することで補える可能性が推察された。また、混合能力において、ローレル指数が有意な説明変数として選ばれた。このことから、成人期では咀嚼能力と体格との関連性が数多く報告されており、学童期においても体重の増加に繋がる要因を改善し、個人の咀嚼機能に合わせた食生活を行うことが必要であることが示唆された。
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