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2019 年度 実施状況報告書

EMTを介した口腔癌の浸潤機構におけるAnnexinA8の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K19161
研究機関広島大学

研究代表者

石田 扶美 (田中扶美)  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (60625979)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード口腔癌 / EMT / Snail / 浸潤・転移 / Annexin A8
研究実績の概要

EMTや癌浸潤の観点から基底細胞層に発現するAnnexin A8発現亢進の意義を問う本研究は、遺伝子変異をベースとする癌細胞の形質悪性度は分化度が一つの大きな指標であり、癌細胞に対する周囲環境からの干渉と、癌細胞の周囲環境への介入によって、浸潤を含む癌の進展は修飾されることにある。この修飾にEMT誘導因子Snailが関与しているため、その媒介分子(メディエーター)として生理的に基底細胞層に発現するAnnexin A8に注目した。
Snailをマスター分子として様々な下流分子に働きかけ、EMTが生じて癌細胞は浸潤する。しかし、EMTは多段階に進行し、EMT強度調節機構は複雑である。また、EMTは段階によって発現する分子群も移行するため、Snailと下流分子とのメディエーターの同定と解析が必要である。したがって、本研究ではこのメディエーターをAnnexin A8とし、Snail誘導性多段階EMTモデルの細胞群におけるAnnexin A8分子の動態を解析し、Snail、EMTとそれぞれの浸潤様式との関連性について明らかにすることを目的とする。また、分化の制御は複雑であり、遺伝子の転写もフルレングスだけでなくアイソフォームが存在し、遺伝子産物の機能も多様になっている。Annexin A8もいくつかのアイソフォームが存在する。そこでまず次世代シークエンスであるmRNAシークエンス法を用い、舌癌由来細胞株OM-1とSnailを導入してEMTを誘導したOM-1Snail細胞で網羅的遺伝子発現比較解析を行った。Annexin A8においていくつかのアイソフォームだけが発現亢進を示したため、各アイソフォームの機能解析の準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

mRNAシークエンス法による網羅的遺伝子発現比較解析は膨大なデータが得られ、その解析には時間がかかる。特にアイソフォームの解析は、Annexinだけでなく他の遺伝子アイソフォーム発現との関係性について解析する必要があるため、より複雑である。しかしながら解析に障害は生じてなく順調である。

今後の研究の推進方策

mRNAシークエンス法による網羅的遺伝子発現比較解析後は、分子生物学的手法を用いて解析を進める予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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