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2020 年度 実施状況報告書

末梢血由来iPS細胞の骨再生療法を目指した基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K19176
研究機関東京歯科大学

研究代表者

加藤 宏  東京歯科大学, 歯学部, 助教 (10755036)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードiPS細胞 / 骨芽細胞 / 骨再生 / 末梢血
研究実績の概要

本研究では、低侵襲な骨再生療法の開発観点から、健常人の末梢血血液細胞からiPS細胞を樹立し、それらを骨芽細胞誘導してその特性を検討する。
本年度は誘導骨芽細胞の実験動物移植における検討を行うために、コントロール群の作製を行った。 実験動物は10週齢のヌードラットを用い、矢状断を境界に頭蓋骨に直径5mm穴を2穴作製し、骨欠損モデルを作製した。
また、細胞移植に用いる足場材料の検討として、自己組織化ペプチドとアテロコラーゲンスポンジを比較検討した。手術の操作性の観点から、細胞液を注入した足場としてはアテロコラーゲンスポンジの方が操作に優れ、確実に欠損部に留まることが期待されたため、同材料を採用することとした。
ついで、足場による骨形成への影響の検討として、アテロコラーゲンスポンジを欠損部に填入した群と、非填入群での比較検討を行った。実験動物は1か月飼育しnecropsy後、マイクロCTによる画像評価とH-E染色による組織学的評価を行った。結果として、アテロコラーゲンスポンジ群は骨欠損部辺縁にわずかな新生骨の形成を認めたが、非填入群と比較して明らかな差は認めなかった。また、自然治癒にて骨欠損が消失することがないことを確認した。
今後、作製した骨欠損動物モデルに誘導骨芽細胞を移植して、生体内での硬組織誘能・有害事象等の検討を予定している。形成された硬組織がliving boneであるかを組織学的に評価するとともに、腫瘍造成能がないことも肉眼的・組織学的に調べることで臨床応用を見据えた研究を遂行する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルス感染拡大の影響で研究の中断、研究再開の遅延があったため。

今後の研究の推進方策

研究内容を一部簡素化、また、研究期間を延長することで研究の遂行を図る。
作製した骨欠損実験動物モデルに足場材料とともに細胞移植を行うことで、生体内での硬組織誘能・有害事象等の検討を予定している。

次年度使用額が生じた理由

研究中断にともない、予定していた実験動物・実験試薬が未発注となったため、繰り越し金額が生じてしまっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Clinicostatistical analyses of medication‐related osteonecrosis of the jaws (MRONJ): Evaluation of the treatment method and prognosis2020

    • 著者名/発表者名
      Osaka Ryuta、Kato Hiroshi、Hamada Yuji、Fujimoto Yasuhiro、Mizusawa Nobuhito、Watanabe Daisuke、Kaneko Akihiro
    • 雑誌名

      Oral Science International

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1002/osi2.1098

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A case of maxillary partial aseptic necrosis after Le Fort I osteotomy2020

    • 著者名/発表者名
      Kato Hiroshi、Watanabe Akira、Takano Masayuki、Yoshida Mitsutaka、Yajima Yasutomo、Shibahara Takahiko
    • 雑誌名

      Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology

      巻: 32 ページ: 53~56

    • DOI

      10.1016/j.ajoms.2019.08.002

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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