研究課題
若手研究
癌細胞は様々な物質を放出することが報告されており、その中のプロテアーゼの一つとしてとしてトリプシンが知られている。癌から放出されたトリプシンは末梢に発現している受容体のProtease-activated receptor2を活性化することによりtransientreceptor potentialなどの疼痛関連イオンチャネルを介すことが示唆された。このことにより、癌発症に伴う難治性疼痛の発現に関与していると考えられる。
口腔外科学
本研究によって示唆された結果は癌発症における疼痛発現のメカニズムの一端を担うものである。これにより、癌細胞から放出される物質の癌性疼痛メカニズム関与のみならず、癌の発育や転移、また、全身に与える影響に関与している可能性が十分考えられる。このことにより癌発症に対する早期発見・早期治療法開発および難治性癌性疼痛治療薬開発に対して多大な貢献をするものであり、口腔外科領域における臨床的意義は極めて大きいと考える。