現在、超高齢者社会において、高齢者の多くは口腔乾燥症状(ドライマウス)を示し、虫歯、細菌感染、嚥下障害さらにはQOL の低下などの口腔乾燥症を引き起こす。現在の口腔乾燥症の治療法は対症的であり、唾液腺機能障害を修復することはできない。唾液を産生する唾液腺には組織を構成する細胞を供給する源となる幹細胞が存在するが、唾液腺幹細胞については不明な点が多く、解明されていない。本研究では、内在性唾液腺幹細胞および前駆細胞に着目し、加齢に伴う唾液腺幹細胞の老化機構の解明および幹細胞由来エクソソームによる老化抑制機構を検討したことで,新たな治療法の開発につながると考えられる。
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