研究課題/領域番号 |
19K19200
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
横田 美保 徳島大学, 病院, 医員 (50836145)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 顎下腺結紮モデルマウス / マイクロアレイ解析 / マイクロRNA / 遺伝子 / 腺房細胞 / 導管細胞 / 再生 |
研究実績の概要 |
Tamarinらの方法に準じてマウス(C57BL/6JJcl, 8週,雌性,日本クレア社)の唾液腺(顎下腺)をチタンクリップ(MINI 17-001-9 5, スギタチタンクリップⅡ)で結紮し、顎下腺結紮モデルマウスを作成した。24時間後、1週間後、1週間結紮して解除3週間後に、この結紮モデルマウスを屠殺し、顎下腺を摘出した。顎下腺の形態学的な変化、ヘマトキシリン・エオジン染色による組織学的な変化を検索した。さらに,コントロールマウスと顎下腺結紮モデルマウスの顎下腺をホモジナイズしてRNAを回収した。cDNAのマイクロアレイ を用いて、遺伝子およびマイクロRNAの発現を解析した。遺伝子およびマイクロRNA発現変化の網羅的解析はtoal RNAを逆転写してcDNAを作製後、Agilent technologies社製 Gene Chip cDNAマイクロアレイキットおよび東レ社製3D Gene Mouse miRNA Oligo chipを用いて解析した。現在、発現変化を認めた候補遺伝子およびマイクロRNAを確認中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウスの顎下腺を24時間後、1週間後、1週間結紮して解除3週間後に、摘出した。組織学的変化をH-E染色にて確認すると、マウス顎下腺の導管結紮により、唾液腺腺房細胞が消失した。結紮を解除すると、腺房細胞が正常に近い状態まで回復していた。また、マイクロアレイ解析を行い、唾液腺組織における遺伝子およびマイクロRNAの発現変化を確認している。
|
今後の研究の推進方策 |
摘出した顎下腺組織について、導管のマーカーであるEGFR、腺房細胞のマーカーであるαアミラーゼ、アクアポリン5の発現について検索する。また、唾液腺の幹細胞マーカーと考えられているPSCA、DN63p、kc-kit、Lgr5の発現について経時的に検討する。また,マイクロアレイ解析で候補となった遺伝子およびマイクロRNAについて、リアルタイムPCR法を用いて発現を確認する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(次年度使用額が生じた理由)マイクロアレイ解析による候補遺伝子およびマイクロRNAを確認中であり、リアルタイムPCR法による定量には至っておらず、次年度の課題とした。そのため、リアルタイムPCRに使用する試薬・機器の購入ができていないためである。 (使用計画)遺伝子およびマイクロRNAの発現変化を確認し、候補となった遺伝子およびマイクロRNAについてリアルタイムPCRで定量を行う。リアルタイムPCRに使用する試薬・機器の購入を予定している。
|