放射線耐性を導く口腔がん幹細胞におけるSIRT6の役割

2022 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 19K19206
• 研究機関: 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所)
• 研究代表者: 関原 和正 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), 臨床研究所がん生物学部, 任期付研究員 (20761662)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 口腔がん / SIRT6

研究実績の概要

口腔がん治療において再発および転移を認めた場合、予後を著しく悪化させ、有効な治療がないのが現状である。そこでDNA修復や幹細胞のstemnessに関わるSIRT6に着目し、SIRT6が口腔がんにおいてどのような役割を果たしているかを解析することにした。
今年度は、口腔がん患者の臨床検体の解析により、腫瘍においてSIRT6が高発現していると予後が悪いことを示唆するデータを取得し、それをもとに論文を発表した。また口腔がん細胞株HSC3およびSASにおいてSIRT6をノックダウンするとX線の抗腫瘍効果を増強した。

研究成果

• [雑誌論文] Validation of EZH2 Inhibitor Efficiency in Anaplastic Thyroid Carcinoma Cell Lines (2023)
  • 著者名/発表者名: NAKAYAMA HIROTAKA、SAITO NAO、KASAJIMA RIKA、SUGANUMA NOBUYASU、RINO YASUSHI、MASUDO KATSUHIKO、YAMAZAKI HARUHIKO、TODA SOJI、SEKIHARA KAZUMASA、IWASAKI HIROYUKI、HOSHINO DAISUKE
  • 雑誌名: Anticancer Research 巻: 43 ページ: 1073～1077
  • DOI: 10.21873/anticanres.16252
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evaluation of X-ray and carbon-ion beam irradiation with chemotherapy for the treatment of cervical adenocarcinoma cells in 2D and 3D cultures (2022)
  • 著者名/発表者名: Sekihara Kazumasa、Himuro Hidetomo、Saito Nao、Ota Yukihide、Kouro Taku、Kusano Yohsuke、Minohara Shinichi、Hirayama Ryoichi、Katoh Hiroyuki、Sasada Tetsuro、Hoshino Daisuke
  • 雑誌名: Cancer Cell International 巻: 22 ページ: 391
  • DOI: 10.1186/s12935-022-02810-9
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] オルガノイドを用いた個々の患者に対する薬剤効果予測系の確立 特集 バイオマテリアルを三次元で創る・視る・使う (2022)
  • 著者名/発表者名: 星野大輔, 齋藤菜緒, 関原和正
  • 雑誌名: バイオマテリアル-生体材料- 巻: 40(4) ページ: 312-317
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Expression of SIRT6 Is Associated With Treatment Outcome in Elder Patients With Oral Cancer (2022)
  • 著者名/発表者名: YOSHII HARUKA、SEKIHARA KAZUMASA、IDETA YUKA、NAKAJIMA SHINTARO、KATO IKUMA、OKUBO-SATO MAKIKO、SUGIURA KEI、MITSUDO KENJI、KIOI MITOMU
  • 雑誌名: Anticancer Research 巻: 42 ページ: 3815～3823
  • DOI: 10.21873/anticanres.15872
  • 査読あり
• [雑誌論文] TROP-2, Nectin-4, GPNMB, and B7-H3 Are Potentially Therapeutic Targets for Anaplastic Thyroid Carcinoma (2022)
  • 著者名/発表者名: Toda Soji、Sato Shinya、Saito Nao、Sekihara Kazumasa、Matsui Ai、Murayama Daisuke、Nakayama Hirotaka、Suganuma Nobuyasu、Okubo Yoichiro、Hayashi Hiroyuki、Iwasaki Hiroyuki、Miyagi Yohei、Hoshino Daisuke
  • 雑誌名: Cancers 巻: 14 ページ: 579～579
  • DOI: 10.3390/cancers14030579
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 3D培養における低酸素誘導治療抵抗性を重粒子線により打破する (2023)
  • 著者名/発表者名: 関原和正, 氷室秀知, 齋藤菜緒, 星野大輔
  • 学会等名: 第2回若手放射線影響研究会
• [学会発表] 二次元および三次元培養された子宮頸部腺癌に対するX線および重粒子線の効果 (2022)
  • 著者名/発表者名: 関原和正, 氷室秀知, 齋藤菜緒, 太田幸秀, 星野大輔
  • 学会等名: 日本放射線腫瘍学会第 35回学術大会
• [学会発表] 甲状腺乳頭癌オルガノイドを用いた薬剤感受性および甲状腺分化マーカーの変動 (2022)
  • 著者名/発表者名: 斎藤菜緒, 戸田宗治, 関原和正, 星野大輔
  • 学会等名: 第81回日本癌学会学術総会
• [学会発表] 子宮頸部腺がん三次元スフェロイドにおける炭素線照射の抗腫瘍効果 (2022)
  • 著者名/発表者名: 関原和正, 氷室秀知, 斎藤菜緒, 太田幸秀, 笹田哲朗, 星野大輔
  • 学会等名: 第81回日本癌学会学術総会
• [学会発表] 骨髄細胞の流入と口腔癌幹細胞による治療抵抗性の分子機構 (2022)
  • 著者名/発表者名: 関原和正, 中島慎太郎, 星野大輔, 來生知
  • 学会等名: 第8回 がんと代謝研究会 in 佐渡
• [学会発表] 甲状腺乳頭癌のオルガノイド培養を用いた薬剤感受性および甲状腺分化マーカーの変動 (2022)
  • 著者名/発表者名: 齋藤菜緒, 菅沼伸康, 戸田宗治, 岩崎博幸, 関原和正, 星野大輔
  • 学会等名: 第31回 日本がん転移学会学術集会・総会
• [学会発表] 二次元および三次元培養における子宮頸部腺がんの放射線感受性評価 (2022)
  • 著者名/発表者名: 関原和正, 氷室秀知, 齋藤菜緒, 太田幸秀, 星野大輔
  • 学会等名: 第31回 日本がん転移学会学術集会・総会