頭蓋顎顔面領域における軟骨組織は、鼻、耳、下顎頭に存在することが知られている。これらの軟骨組織に障害が生じると、外鼻変形、小耳症、顎関節疾患をきたし治療に難渋する.そこで、力学的強度と三次元形態を有する再生軟骨を作製することによって、新たな治療法を考案することができると考えた。 応募者らは、骨髄間葉系幹細胞よりも高い増殖能を有するヒト歯髄幹細胞が三次元軟骨再生法への新たな幹細胞源になる可能性があると考えた。ヒト歯髄幹細胞を活用した新規軟骨再生法が確立された暁には、口腔外科的疾患のみならず、小耳症や気管軟化症、変形性関節症など他臓器の軟骨再建にも有用であり、広く医療および社会への貢献が期待できる。
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