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2019 年度 実施状況報告書

間葉系幹細胞培養上清を利用した下顎頭吸収の予防・治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K19226
研究機関新潟大学

研究代表者

須田 大亮  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20806137)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード進行性下顎頭吸収(PCR) / 間葉系幹細胞培養上清(MSC-CM) / 下顎骨延長モデルラット
研究実績の概要

下顎骨延長モデルラットを、間葉系幹細胞培養上清(MSC-CM)投与群と、MSC-CMを欠いた培地(DMEM)のみ投与した群、何も投与しない群に分けて実験を行った。下顎頭の形態変化をμCTを用いて経時的に撮影を行った。下顎頭の体積変化をそれぞれ比較したところ、DMEM群と何も投与しない群はそれぞれ下顎頭の体積減少の傾向を認めたが、MSC-CM群は下顎頭の体積増加の傾向を示した。皮質骨・海綿骨ごとの骨の形態変化についても現在解析中である。組織学的評価も現在行っており、血管新生因子であるVEGFの下顎頭領域の発現は、MSC-CM群よりも、そのほかの群で発現が増加している傾向を認めている。
In vitroではMSC-CMによる細胞の遺伝子発現の解析に着手し現在も解析中である。
MSC-CMの投与により下顎頭吸収が抑制されているという実験結果が得られ始めているが、さらなるデータ収集の必要性があるため現在も実験継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

10週齢Wistarラットに下顎骨延長装置を装着し、10日間かけて骨延長を施すことで下顎頭に負荷をかける「下顎骨延長モデルラット」を用いて実験を行っている。下顎骨延長モデルラットを、間葉系幹細胞培養上清(MSC-CM)投与群と、DMEM培地のみ投与した群、何も投与しない群に分けて実験を行った。MSC-CM群には骨延長を行っている10日間の間に計3回、MSC-CMを尾静脈より全身投与した。DMEM群には同様のスケジュールでDMEM培地のみ投与した。これまでに合計19頭のラットで実験を行いデータ採取を行ってきた。
マイクロCTを用いて、骨延長前・骨延長直後・骨延長後1週間・骨延長後2週間・骨延長後3週間の計5回撮影を行い下顎頭の形態評価を行った。下顎頭部の骨吸収は、骨体積の増減を計測して評価した。下顎後方部の切痕を基準に下顎頭頂部~頸部の骨の抽出を行い経時的な体積変化をみたところ、DMEM群と何も投与しない群はそれぞれ骨延長後1週以降で下顎頭の体積減少の傾向を認めたが、MSC-CM群は骨延長終了直後より下顎頭の体積増加の傾向を示した。

今後の研究の推進方策

さらなる解析を形態学的・組織学的・分子生物学的に進めてゆき、必要に応じて実験動物数を増やしてゆく予定である。
皮質骨・海綿骨ごとの骨の形態変化について現在解析中である。
組織学的評価も現在行っており、血管新生因子であるVEGFの下顎頭領域の発現は、MSC-CM群よりも、そのほかの群で発現が増加している傾向を認めている。
In vitroではMSC-CMによる細胞の遺伝子発現の解析に着手し現在も解析中である。

次年度使用額が生じた理由

コロナウィルスの影響により当初予定していた学会参加・旅行が中止となったため次年度使用額が生じた。
今年度で実験の試薬にかかる費用に充てる予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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