C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は強力な内軟骨性骨化促進因子であることが証明されている。軟骨細胞特異的にCNPが抑制されたマウス(CNP-KOマウス)は野生型マウスと比較し、上顎骨や頭蓋底の矢状方向への劣成長を認めた。また、軟骨細胞特異的にCNPが促進されたマウスでは野生型マウスと比較し、上顎骨や頭蓋底の矢状方向への過成長を認めた。これにより、上顎の成長には内軟骨性骨化が重要であり、顎変形症の病態の一因となり得ることが明らかとなった。また、CNP-KOマウスと血液中のCNP濃度を上昇させたマウスとの交配により上顎の劣成長は改善し、CNPが顎変形症の新規治療法となり得ることが示唆された。
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