研究課題
申請者は口腔癌における悪性化に関する指標およびその分子機構を明らかにすることを目的としている。極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、KRT7の発現が上昇していること、DNA脱メチル化の亢進を認めること、p63の発現が低下していることをすでに見出している。また、OSCC細胞株においてp63をノックダウンするとDNA脱メチル化の指標である5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC) レベルが上昇し、脱メチル化することを明らかにした。また、OSCC患者の病理組織標本における脱メチル化の頻度の評価と転移との相関を臨床病理学的に検討している。また、極めて悪性度の高かった口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の後発転移リンパ節において、p63の発現が低下している群との遺伝子の比較のためRNAシークエンスを行い結果を検討し、予後不良因子となる遺伝子の候補を決定している。予後不良因子となる遺伝子の決定ができれば、将来的に悪性化の抑制を期待できる。
3: やや遅れている
RNAシークエンスの解析に時間を要したため。
RNAシークエンスの解析は終了し、予後不良因子となる遺伝子の候補を決定できているので、実際に細胞実験や動物実験を進め遺伝子を同定する予定である。
RNAシークエンスの解析に時間を要してしまったため、実験を進めることが困難となり次年度使用額が生じた。解析は終了したため、今後は細胞実験や動物実験を進めていく方針である。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件)
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