乳歯より単離培養したMSCをSHEDとし、実験に使用した。SHEDにおけるCD146のもつ骨再生能について精査するため、蛍光活性化セルソーター(FACS)を用い、CD146陽性細胞と陰性細胞に分離した。それらを同様にマウス頭蓋に移植し比較した。balb/cヌードマウス頭蓋に直径4mmの骨欠損を作成し、そこにCD146陽性細胞および陰性細胞を培養したアテロコラーゲンを移植し、μCTおよび組織学的に評価を行った。その結果、移植後4w、8w時点において、CD146+群において、有意に多くの骨再生が認められた。また、HE染色による組織学的検討の結果、CD146+群において、広い範囲での石灰化が認められた。MT染色では、広い範囲での幼弱骨と膠原繊維の染色が認められた。また、VEGF、BMP-2群における免疫染色の結果、有意に多くの染色が認められた。また、in vitorにおいて、CD146+とCD146-において、その石灰化能の比較検討を行い、有意な石灰化能の向上を認めた。 さらに、Exosome Isolation kitを用い、BMSC-CM、SHED-CM、DPSC-CMより、エクソソームの抽出を行った。さらにその中に含有されるmicroRNAについて着目し、解析を行った結果、骨再生に関与するmiR4454、miR1260b、miR7977などの有意な含有を認めた。 これらの研究結果を"Effect of CD146 on bone regeneration by transplantation of stem cells from human exfoliated deciduous teeth into mouse skull defect"というタイトルで現在論文を投稿している。
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