市場には、多くの遺伝子を網羅的に検査できるExome解析や遺伝子パネルが上市されているが候補となる遺伝子が多く、データ分析が煩雑となる、検査にかかる時間、費用が余計にかかる、偶発的発見における倫理的な問題もあることを考えると、標的を絞った検査方法を確立することは今後、遺伝子検査を広く実施する上で有益であると思われた。近年、矯正歯科外来を受診する先天異常症候群患者においては、すでに遺伝学的検査を行い、診断を得ている患者も増加しているものの、歯科領域で検査を行える施設は少ないと思われる。患者への遺伝カウンセリングを含め、体制作りが必要と考えられる。本研究はその一助となるのではないかと思われた。
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