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2020 年度 実績報告書

ライブイメージングを用いた口蓋裂マウスモデルの口蓋組織の細胞動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K19291
研究機関大阪大学

研究代表者

青山 剛三  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (00838542)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード二次口蓋の癒合 / 口唇口蓋裂 / K14-GFPマウス / Runx1-Stat3-Tgfb3シグナル / ライブイメージング
研究実績の概要

口蓋は胎生期に左右の口蓋突起が癒合して形成されるが、このプロセスが障害されると口蓋裂が生じる。癒合前の口蓋突起は上皮で覆われており、癒合後に間葉組織の連続性を経て口蓋を形成する為には癒合部の上皮が取り除かれる過程が必須である。この上皮消失の細胞機構において、上皮特異的にGFPを発現するマウス (K14-GFPマウス)を用いて口蓋癒合時の上皮の細胞動態を観察するライブイメージング手法をこれまでに開発している。申請者らが確立した口蓋突起上皮のライブイメージング技術は、口蓋突起癒合不全時の口蓋上皮癒合面における細胞動態を明らかにしようという初めての試みである。
今回、二次口蓋前方部癒合に関与するRunx1-Stat3-Tgfb3シグナルネットワークにおいてStat3阻害薬、Tgfb3阻害薬を用いて上記の実験条件下で二次口蓋の上皮除去が阻害されることを見出した。胎生14.5日のマウス胎児の二次口蓋の上皮除去予定領域にGFP陽性の上皮細胞の移動が生じず、GFP陰性の口蓋間葉組織が露出する事も認められなかった。また、上記阻害薬使用下で口蓋突起癒合面における上皮細胞の動態を野生型マウスの解析データと比較すると、阻害薬実験群では上皮細胞の移動速度が野生型と比較し、有意に小さいことを示した。
今後口蓋上皮癒合面の細胞動態の異常を改善することが可能になれば、発症原因が多様な口蓋裂に対して非常に効率的・効果的な治療が可能になると推察される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Observation of the Epithelial Cell Behavior in the Nasal Septum During Primary Palate Closure in Mice2020

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Sayuri、Kurosaka Hiroshi、Miura Jiro、Aoyama Gozo、Sarper Safiye Esra、Oka Ayaka、Inubushi Toshihiro、Nakatsugawa Kohei、Usami Yu、Toyosawa Satoru、Yamashiro Takashi
    • 雑誌名

      Frontiers in Physiology

      巻: 11 ページ: 1

    • DOI

      10.3389/fphys.2020.538835

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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