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2019 年度 実施状況報告書

顎関節症に伴う僧帽筋および胸鎖乳突筋における関連痛の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K19298
研究機関広島大学

研究代表者

堀江 佳代  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (50784253)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード慢性疼痛 / 筋疼痛 / 顎関節症
研究実績の概要

【顎関節症モデルラットの作成について】
8週齢雄性 sprague dawleyラットを用いた.開口ブロックの挿入後4週後にラット顎関節の変形をCT画像にてn=6中、n=5出現したため、4週間の開口ブロックの装着によってモデルラット作成することとした開口量は、4.0 mmの正三角形を基準として設計し、下顎前歯部に装着しレジンで接着した。開口ブロック装着時の体重変化は著しい減少は対照群と比較して有意な差は認めなかった。
【顎関節における炎症物質の確認】
8週齢雄性 sprague dawleyラットを用いた.開口ブロックの挿入後4週間後のラットを還流固定し、それぞれ下顎頭、咬筋、側頭筋、延髄(三叉神経脊髄路核)を摘出した.それぞれのサンプルをホモゲナイズし、タンパク定量を行った後、発痛物質および炎症物質としての指標である、PGE2、およびIL6についてウエスタンブロットを用いて対照群と比較した.PGE2およびIL-6については、発現亢進の結果が認められたため、今後サンプル数を増加し、有意検定を行う.三叉神経脊髄路核におけるIL-6は発現亢進が認められたが、PGE2に関しては、不明瞭であった.そのため三叉神経の慢性疼痛化の指標となるIba1およびGFAPについては、今後ウエスタンブロットで検討する予定である.また三叉神経脊髄路核における切片を用いてc-fosの対照群との比較を経時的に免疫染色していく予定である.
【開口モデルラットにおける疼痛発現機序を解明するため、炎症性サイトカインカスケードの検討をウエスタンブロットを用いて行う】炎症性サイトカインのピックアップはNFkBとp38、ERKを検討している。またサイトカインについては、IL-6、IL-18、できればTNFaを検討しているが、TNFaについてはウエスタンブロットでの検出が困難であることから除外する可能性がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

【筋肉組織および顎関節周囲および三叉神経脊髄路核における発痛物質指標】
上記部位でのPGE2およびIL-6においては発現亢進が対照群と比較して認められるため、開口ブロック装着によって顎関節の負荷によって、疼痛物質が有意に発現亢進する可能性が示唆されている.しかし、以前サンプル数が少ないため、n数を増やし検討をする.
【開口ブロック装着ラットの下顎頭のCT画像について】
開口ブロックのモデルラットについては、4週間で下顎頭の変形がなされたことが判明したが、その後、ブロック除去後、その変形が改善していくかどうかの検討はなされていない。また、側頭筋および咬筋、三叉神経脊髄路核においても、慢性疼痛化しているかどうかについては、4週間以降の発痛物質の発現検討がさらに必要と考える,
【三叉神経脊髄路核での免疫染色】
経時的な変化を対照群と比較するためにc-fosを免疫染色すべきであるが、現在サンプル数ともに結果がなく、著しく遅れている.慢性疼痛化していることの指標として、マイクログリアの局所増加と、星状膠細胞の活性上昇についての確認に移行していく.免疫染色での結果が思わしくない場合は、すべてウエスタンブロットにて検討することとする.

今後の研究の推進方策

【筋肉組織および顎関節周囲および三叉神経脊髄路核における発痛物質指標】上記部位でのPGE2およびIL-6においては発現亢進が対照群と比較して認められるため、開口ブロック装着によって顎関節の負荷によって、疼痛物質が有意に発現亢進する可能性が示唆されている.しかし、以前サンプル数が少ないため、n数を増やし検討をする.
【開口ブロック装着ラットの下顎頭のCT画像について】開口ブロックのモデルラットについては、4週間で下顎頭の変形がなされたことが判明したが、その後、ブロック除去後、その変形が改善していくかどうかの検討はなされていない。また、側頭筋および咬筋、三叉神経脊髄路核においても、慢性疼痛化しているかどうかについては、4週間以降の発痛物質の発現検討がさらに必要と考える,
【三叉神経脊髄路核での免疫染色】経時的な変化を対照群と比較するためにc-fosを免疫染色すべきであるが、現在サンプル数ともに結果がなく、著しく遅れている.慢性疼痛化していることの指標として、マイクログリアの局所増加と、星状膠細胞の活性上昇についての確認に移行していく.免疫染色での結果が思わしくない場合は、すべてウエスタンブロットにて検討することとする.
【炎症性サイトカインカスケードの解明】IL-6、IL-18についてまた細胞活性についてはIba1、GFAPの増減を検討し、その後p38、ERK、NFkBの発現亢進が対照群と比較して口唇されているかどうか検討することとした.TNFaについては、すべてのサンプルを-80°保存し、時間があれば行うこととする,

次年度使用額が生じた理由

昨年度の当初の計画より、試薬の調達が安く行えたため。
本年度の使用として残額はラット飼育費および購入費に充てる。

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公開日: 2021-12-27  

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