学歴と抑うつ症状が歯の喪失数に及ぼす独立かつ相互作用的な影響を明らかにすることを目的とした。 日本人一般集団から9,647人の横断データを収集した。多変量解析では、学歴が喪失歯数の独立した決要因として特定された。相互作用項を含む分析では、教育歴と喪失歯数との関係が抑うつ症状によって異なることが明らかになり、正の相互作用が示された。 本研究は、日本人における教育歴と歯の喪失の有意な関連および「9年以下の教育歴」と「抑うつ症状」との間の相互関連の存在を示唆している。また、喪失歯数に対し学歴と性別の交互作用が示された。特に女性の学歴の低さが喪失歯数と有意に関連していることを示唆している。
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