人工呼吸器関連肺炎(VAP)は集中治療室における最も重大な合併症の一つである。VAPは口腔咽頭貯留液中の病原性微生物が下気道に流入することにより発症すると考えられることから、口腔内の細菌数を減少させることが予防法の一つになる。 本研究ではオキシドールとポビドンヨードによる口腔ケアを行い、咽頭貯留液中の細菌についてreal-time PCRを用いて定量的解析を行った。その結果、口腔ケアにより咽頭貯留液中の細菌数は減少すること、しかし3時間後には再び増殖すること、ポビドンヨードによる清拭を加えると3時間程度は細菌数減少効果は持続することが明らかとなった。
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