研究実績の概要 |
【2022年度研究成果】 本研究で得た知見を、①6月12日に開催された 第19回福井県言語聴覚学術集会 にて招待講演で「嚥下リハビリテーションにおける 舌の評価・訓練」、②9月23日に開催された第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会のシンポジスト内で「舌のレジスタンストレーニング」、③1月18日に開催された第33回気管食道科学会専門医大会のパネルディスカッション内で「 高齢者への嚥下リハビリ」にて講演した。各会には摂食嚥下障害に従事する言語聴覚士、医師、歯科医師等が参加しており、本研究における成果を周知することができた。 【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】 本研究では、地域在住の健常高齢者16名(男性7名、女性9名、年齢中央値84.5歳)に対して8週間の舌筋力の自主訓練を実施した。自主訓練には市販されている舌トレーニング用具を用いた。コントロール群は11名(男性2名、女性9名、年齢中央値79.0歳)とした。8週間の自主訓練の結果、コントロール群に比し訓練群の方が有意に舌の最大筋力(4.1kPa、11.53%)と持久力(4.53秒、99.86%)が増加した。訓練群の訓練実施率(アドヒアランス)は99.2%と非常に高い値を示し、本訓練が取り組みやすく継続しやすいということが明らかになった。本研究は下記雑誌に掲載された。 Yano J, Nagami S, Yokoyama T, Nakamura K, Kobayashi M, Odan Y, Hikasa M, Hanayama K, Fukunaga S. Effects of Tongue-Strengthening Self-Exercises in Healthy Older Adults: A Non-Randomized Controlled Trial. Dysphagia. 2021 Oct;36(5):925-935.
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