研究課題
若手研究
本研究では、地域に在住している健常高齢者16名(男性7名、女性9名、年齢中央値84.5歳)に対して8週間の舌筋力の自主訓練を実施した。自主訓練には市販されている舌トレーニング用具を用いて実施した。8週間の自主訓練の結果、有意に舌の最大筋力(4.1kPa、11.53%)と持久力(4.53秒、99.86%)が増加した。訓練群の訓練実施率(アドヒアランス)は99.2%と非常に高い値を示し、本訓練が取り組みやすく継続しやすいということが明らかになった。
摂食嚥下障害
舌は嚥下において非常に重要な役割をになっている。その舌の筋力は加齢により低下することが明らかとなっており、その舌筋力低下を予防することが必要とされている。従来、舌筋力を強化するためには高価な機器と専門家の付き添いが必要であったが、実施できる環境が限られている状況であった。本研究によって、市販されている舌トレーニング用具を用いて自主訓練することで舌筋力を強化することがきるようになったため、幅広い方々に対して舌筋力低下の予防を実施することが可能となった。