成長期での悪習癖は、顎顔面領域の成長発達、咀嚼、嚥下、呼吸、発音などの顎口腔機能構築にも悪影響を及ぼすことが知られている。本研究結果では、成長期の顎口腔機能低下モデルにおいても悪習癖同様に顎顔面形態および機能の指標に変化が認められた。若年期の顎口腔機能低下により顎顔面形態の発育および顎口腔機能の獲得に悪影響がもたらされた場合、その後のオーラルフレイル発症リスクも高める可能性が示唆され、包括的なオーラルフレイルの予防には若年期からの正常な顎顔面形態及び顎口腔機能獲得のための機能訓練が効果的であると考えられた。本研究における臨床的指標の基礎的データは、顎口腔機能療法の発展への寄与が予想される。
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