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2020 年度 実施状況報告書

最適な運動療法を管理する「医療アプリの処方」という治療システムの構築と普及

研究課題

研究課題/領域番号 19K19334
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

臼田 頌  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90528358)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード筋・筋膜性疼痛 / 口腔顔面痛 / 慢性疼痛 / 頭痛 / セルフケア / 理学療法 / アプリ
研究実績の概要

慢性疼痛は患者本人のみならず周囲の人にまで影響を与え、3500億円の社会的損失があると言われている。治療法としてはストレッチ等を含めた運動療法が最も効果があると報告されているが、その普及は十分とは言えない。また運動療法の大部分が患者のセルフケアで行われるため、患者の理解度などによって効果に大きく差が出てしまう。さらに医師や患者が運動療法に理解が無い場合、治療効果の期待できない薬物療法等を依存的に長期間行い、より慢性疼痛を複雑化させてしまっている。そこで、普及したスマートフォンを利用し、「医療アプリ」というものを作製・配布し、患者のセルフケアのサポート及び、質の高い疾患管理を行うという方法を考えた。今回は、われわれの領域の慢性疼痛である顔面痛の約8割を占める「筋・筋膜痛」の治療で実践し、治療効果の比較検討とアプリ自体の評価を行うこととした.
医療系アプリということで,Appleに承認されるまでに時間がかかってしまったが,2021年3月には理学療法アプリは完成し,3月末までに説明書も作成した.学内での倫理申請も既存のものを修正しアプリの使用が可能となったため,新規患者さんを中心に患者の利用を2021年3月末より開始した.アプリの主な内容は,主治医によって組み込まれたセルフケア動画を視聴しながら実践するというノルマが患者さんに課されること,毎日の痛みの評価をアプリ上で行うこと,痛みについてしっかり正しい知識を身につけるという疾患教育をコラムを作成して行う点である.
今後,このアプリを通して得られたデータをもとに,患者の主訴の分布,理学療法の施行時間,改善傾向などを統計学的に分析し,理学療法の有用性を検討していく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理学療法アプリは完成し,説明書も作成した.学内での倫理申請も既存のものを修正しアプリの使用を可能とし,新規患者さんを中心に患者の利用を2021年3月末より開始した.
コロナの影響もあり実際のアプリの完成が大幅に遅れてしまったが,目標であった2021年度を前に臨床での使用を開始することができた.
重大ではないが,アプリの不具合も見つかっているので,今後修正しながら使用していき,統計をとっていく予定である.

今後の研究の推進方策

理学療法アプリは完成し,説明書も作成した.学内での倫理申請も既存のものを修正しアプリの使用を可能とし,新規患者さんを中心に患者の利用を2021年3月末より開始した.
コロナの影響もあり実際のアプリの完成が大幅に遅れてしまったが,目標であった2021年度を前に臨床での使用を開始することができた.
重大ではないが,アプリの不具合も見つかっているので,今後修正しながらアプリを使用していき,2021年度の登録患者に対して統計をとり,患者の主訴の分布や理学療法の有効性を検討していく.またアプリから得られたデータの有効な分析方法,活用方法のプログラム作成も検討していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

アプリ作成費用が予定より多くかかってしまい,繰り上げ申請等行ったが,その予定通りに予算は使用できている.繰越分はアプリ説明書の作製と,アプリの不具合に対する修正に使用予定である.

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公開日: 2023-12-25  

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