口唇機能を評価するため開発した口腔内圧、口輪筋筋電図、口唇閉鎖圧を同時に測定できる複合センサの精度を検証した。その結果、従来の方法より測定時間が有意に短縮され、感度も高いという結果から、評価法の有用性が示唆された。口唇閉鎖力は舌圧の先行研究と同様に男性は女性よりも高い傾向にあった。女性は口唇閉鎖力が低いほど口腔乾燥が生じている傾向にあった。しかし口腔乾燥は更年期や薬などの影響もあるため今回の研究では関連性を言及することはできなかった。また、最大口唇閉鎖力と握力は相関がみられたがデータが若年層に偏っていた。口唇閉鎖力とサルコペニアの検証は、高齢者層のデータを増やし今後再検証したいと考えている。
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