認知症重症度別に口腔衛生管理に関連した基礎データの収集・解析を行い、さらにその具体的な対応方法を提示することを目的に本研究を実施した。 491ケースのデータベースを作成し、マルチレベル分析を用いて、認知症重症度が口腔ケア介助拒否、リンシング不可、プラークの付着と関連があることを明らかにした。 認知症重症度別の口腔衛生管理の具体的な対応方法としては、FAST軽度では本人の自立度を維持できるよう促し、介護者がチェックを行う。FAST3以降では舌苔の付着が顕著になるため、舌のケアも重要になる。さらにFAST重度ではリンシングが十分に行えない者が増えるため、口腔内に食渣等が残らないよう配慮する。
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