本研究は、日本における特定健康診査受診率と医療費との関係を明らかにするため、特定健康診査・特定保健指導に関するデータ(NDB)と国民医療費のデータを対象に、国民一人当たりの医療費と特定健康診査を受けた人の割合を全国と各都道府県で比較分析した。特定健康診査を受けた人の割合は、日本全体で49.0%であり、北海道の39.3%から東京都の63.4%までの範囲であった。一人当たりの医療費と特定の健康診断を受ける人の割合との間に有意な負の相関がみられた(R = 0.553、p <0.001)。特定健康診査を受ける人の割合を増やすことは、一人当たりの医療費を減らし、都道府県の支出の格差を減らすことができることが示唆された。
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