研究課題/領域番号 |
19K19362
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
左 勝則 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60819126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 体外受精 / 顕微授精 / 生殖補助医療 / 妊娠 / 流産 / 予測モデル |
研究実績の概要 |
2年目にあたる2020年度は、生殖補助医療(Assisted Reproductive technology; 以下ART)における生児獲得のための予測モデル探索を目的とした、後ろ向きデータベースの作成を完了した。データベース作成の過程で、子宮内膜症を合併した場合に、採卵や胚移植を契機に重篤な合併症である細菌性多発肝膿瘍を引き起こすリスクがあることを見出し、生児獲得にも影響することを国際誌にて報告した。本データベースは、今後前向き研究で作成した予測モデルの妥当性検討の際にも活用する予定である。 2020年度後半からは、生児獲得のための予測モデル作成を目指した前向き研究実施のための準備を開始した。研究計画を立案し、埼玉医科大学病院での倫理委員会の承認を得た後に、2021年2月1日から体外受精生産率予測モデル作成のための疫学調査を開始した。本調査は、Webを介したアンケート調査であり、全国の不妊治療施設で治療を受けた初回体外受精治療者が参加可能である。アンケート調査開始から3ヶ月の時点で360名にのぼる患者の参加登録をえている。今後は、2021年度前半にかけてリクルートをすすめ、本調査に登録された方の生児獲得および受けた治療内容について情報を収集し、予測モデルの作成を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題のメイン調査である、体外受精生産率予測モデル作成のための疫学調査の実施にむけ、研究計画を立案し倫理委員会での承認を得た。さらに2021年2月から本調査を開始することができ、調査開始3ヶ月の時点で360名にのぼる患者の参加登録をえている。追跡期間を考慮にいれても、研究期間内の予測モデル作成にむけて、概ね順調に研究が進行していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、体外受精生産率予測モデル作成のための疫学調査へのリクルートを継続し、参加登録された方の生児獲得の有無、およびうけた治療内容についての情報の収集を行う予定である。追跡調査で得られた情報とともにデータベースを作成し、予測モデルの作成を行った上で、作成した予測モデルの妥当性の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
体外受精生産率予測モデル作成のための疫学調査は、Webを介したアンケート調査であるが、アンケート調査を行っている業務委託先への支払いが、年度内ではなくリクルート終了後となるため、次年度に繰り越して支払いを行う予定である。
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