研究課題/領域番号 |
19K19382
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 令奈 (大関令奈) 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (30822704)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 患者医師関係 / 医学的無益性 / コミュニケーション / 治療意思決定 |
研究成果の概要 |
質的研究により、乳腺外科医には「患者は死を受け入れられない存在である」という信念と「患者は死を受け入れることができる存在である」という信念を持つものがおり、各々で積極的化学療法を中止する時期が異なる可能性が示唆された。同対象への量的調査でもこの結果は支持された。多様な治療法が存在する乳がん患者の価値観を含む意思決定は、多くの医師が困難を抱えており、倫理的サポートを行う必要があることが示唆された。
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自由記述の分野 |
医療倫理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、医師の価値観や信念が乳がん患者の意思決定に強い影響を与える可能性を示唆する。個人の信念が診療に影響すること自体に問題はないが、そのことに無自覚であることは、無意識のうちに患者の決定を自らの思うように誘導してしまう可能性もあるだろう。患者の意向を尊重する医療のために、研究の結果をもとに、乳腺外科医が自らの信念を振り返る契機を与えることや倫理的サポートが、患者医師関係の改善に寄与するだろう。
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