研究課題
データベースの構築栃木県18市町からデータ提供の同意を得て匿名化後のデータ取得に至った。栃木県18市町から取得した匿名化レセプトデータをデータベースに格納し、医療のレセプトと介護レセプト・検診データを、個人を追跡可能な匿名化IDによって突合可能な形にしたデータベース構築を行った。また、このデータベースから各研究課題に応じて、研究利用しやすい形に整形して抽出するシステムを構築した。これにより、各研究者は抽出条件と抽出計画書を作成することで容易にレセプトを用いた研究ができるようになった。構築したデータベースを用いた臨床疫学研究①集中治療室入室患者に対する早期リハビリテーションの効果:集中治療室(ICU)に入室した患者に対して早期リハビリテーションを行うことで、退院後の全入院期間の短縮、医療費の減少につながることが明らかとなった。②高齢者の体重減少と要介護度の変化:健康診断を受診した65歳以上の健診受診者において、年間3%以上の体重減少がその後の要介護度悪化または死亡リスクであることが明らかになった。③要介護状態の高齢者に対する人工呼吸管理の発生率と1年後転帰:65歳以上の人工呼吸管理の年間発生率は人口10万人あたり322人(95%信頼区間314–330人)であり、人工呼吸管理後の1年後の要介護度悪化の割合は,要介護なし、要支援1–2、要介護1¬3、要介護4¬5で,それぞれ20.4%、35.5%,20.1%,1.5%であった。④第3世代ニューキノロンとアキレス腱断裂の関連:第1・第2世代ニューキノロンは投与後30日以内のアキレス腱断裂のリスクであったのに対し、第3世代ニューキノロンではリスクとならなかった。⑤皮膚外傷と感染性心内膜炎の関連:入院を必要としない軽微な皮膚外傷患者は創傷後1~4週で感染性心内膜炎のリスクが高いことが明らかとなった。
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Community Dent Oral Epidemiol . 2022 Jan 24.
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