研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の中枢神経系における化学物質の毒性評価はげっ歯類の脳組織変性や運動失調等を指標としているため、高次脳機能に及ぼす影響に対する検出感度、スループット、再現性の低さが問題点として指摘されている。そのため、「化学物質の曝露が高次脳機能に対して影響を及ぼすのか否か」を検出可能な新規リスク評価法の開発が切望されている。本研究により明らかになったAOPやリスク評価系は、今後、中枢神経系に対する化学物質のリスク評価の高度化を通じて、動物実験の削減や環境負荷の低減に貢献することで持続可能な開発目標(SDGs2, 12, 15等)の達成に寄与することが期待できる。
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