研究課題
新型コロナウイルス感染拡大により、当初計画したバイオマーカの測定が難しくなり、愛知職域コホートの退職者約3000名を対象に、コロナ期間中の生活習慣、社会参加度、心理・身体状態に関する質問紙調査の実施へと変更した。2021年度に調査を実施し、2022年度にはデータベース化し、2023年には統計解析を実施した。また、一部の対象者において冷凍保管した血液を用いて特定のDNA上の遺伝子メチル化頻度測定し、データベース化した。定年退職者において、入院するほど深刻な病気の既往歴のある者とそうでない者に比べると、年齢、喫煙、飲酒、睡眠時間、余暇の運動習慣、孤独感、自身のコロナ感染歴、現在就労の有無を調整した上で、コロナ禍期間中における健康状態の悪化のオッズは約2倍であった。しかし、コロナ禍期間中における精神状態の悪化には有意な関連がみられなかった。コロナ禍期間中に、医療機関が感染拡大の防止のために制限されたこと、患者自身の外出への自粛、特に医療施設へ訪問の回避により、医療ニーズが高い既往歴のある人は十分な医療を受けられず、主観的な健康状態が悪化したことが示唆された。コロナ禍前後の生活習慣等の変化が退職者の心理・健康状態への影響、メチル化頻度と糖尿病の関連についての解析を深め、論文にまとめて公表する予定である。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 10件)
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